記事公開日:2018.1.26最終更新日:2021.4.18

【永久保存版】海水魚に外来魚がいない3つの理由

 

こんにちは。神奈川・横浜の海水水槽専門レンタル・メンテナンスのマリブのウブカタです。

 

外来魚(がいらいぎょ)という言葉を聞いたことはありますか?

 

有名なのが、淡水魚のブラックバス・ブルーギルですよね。

 

度々、ニュースで外来魚問題は特集されますよね。

 

でも、海水魚の外来魚問題は見たことがありませんよね?

 

ウブカタ
不思議に思いませんか?その謎をご案内します!

海水魚に外来魚がいない3つの理由

海水魚に外来種がいない3つの理由

魚類の外来種問題のほとんどは淡水魚です。

 

外来種ハンドブック[日本生態学会編]でも、1種類しか海水魚は取り上げられてません。

 

これには3つの理由があります。

 

①海が広大すぎて調査できない

②海域の外来種についての調査が立ち後れてる

③現状を把握するシステムが確立されてない

 

簡単に言うと、海が広すぎてわからない!ということです。

 

ちなみに世界の水の97%が海・3%が淡水です。

 

まぁ、しょうがないですよね・・・。

海外からの輸入で日本に定着した海水魚

韓国産メバル

香川県では1990年~1993年の間に中国・韓国・台湾から12種の魚類が輸入されました。

 

特に韓国産のメバルは継続的に輸入され、放流もされています。

 

日本産のメバルとは形態や遺伝的特徴に差があるとされ、遺伝子汚染が生じている可能性は極めて高いです。

 

タイリクスズキ

中国産のタイリクスズキは、1989年ごろから養殖用に輸入が始まり、1990年代になると各地の海域で発見されるようになりました。

 

これは、生け簀から逃げだして、各地に繁殖していったと言われています。

 

タイリクスズキは、1m以上に達する大型魚です。

 

捕食や競争による生物多様性への影響が強く懸念されています。

 

地域によっては、在来種のスズキと置き換わってしまった例があります。

 

見た目で判別はできません。

いるはずもない日本の海で目撃された海水魚たち

①1996年駿河湾・シテンヤッコ属の1種

詳細は不明ですが、確認・発見がされています。

シテンヤッコ属は太平洋・インド洋のサンゴ礁に本来生息しています。

 

2002年三浦半島・サザナミヤッコ属の1種

インド洋の固有種であるため、飼育放棄による可能性が高い。

人としての価値なし!

 

2003年相模湾・クマノミ亜科の1種

ダイバーが観察用に放流した可能性が高いと言われています。

バカか!!!

何故、見知らぬ海に!?”バラスト水”による拡散

バラスト水とは?

積み荷の重量と合わせて船水を安定させるために船底タンクなどに注入する海水

[補説]荷物が多くなると排出され、荷物が少なくなると停泊中の港の海水が注入される。環境の異なる海水域からの生物が持ち込まれることもあり、生態系の破壊や病原菌の侵入などが問題となっている

 

簡単に言うと、

船が垂直に進みためのバランスを保つために積まれる海水。

環境の違う海域の海水が積まれるので、様々な生体が持ち込まれる可能性がある海水。

 

バラスト水による問題

バラスト水は貨物を積み込む際に排水されます。

 

積載した場所のさまざまな生物が混入しているために外来種問題を引き起こしてしまいます。

 

魚類の場合、バラスト水に卵や稚魚が混入することが拡散すると考えれています。

 

どの程度混入しているかを直接調査した事例はありません。(なんで????)

 

バラスト水による導入が疑われているものに2つの事例

①1960年12月に山口県岩国市沖の瀬戸内海で発見されたセダカヤッコ(マクロスス)

 

本来の海域は、紅海・アラビア湾・オマーン湾、・セイシェル諸島・マダガスカル島・アフリカ東部沿岸

 

海水魚では大人気のマクロスス。僕より一回り先輩は、セダカヤッコと呼ぶ(キリッ)

 

②1986年6月に東京湾で発見された西部太平洋固有種のニベ科の1種

 

本来の海域は、大西洋東部~地中海

海外で発見された日本海水魚

 

逆に日本から海外へ運び出された事例もあります。

オーストラリア

・スズキ
・アカオビシマハゼ
・マハゼ

 

サンフランシスコ

・アカオビシマハゼ
・マハゼ

 

アラビア湾

・クロヨシノボリ

バラスト水の対策

バラスト水への対策については、国際的にはバラスト水管理条約が2004年2月に採択されています。

 

ただし、条約の要件を満たすには、バラスト水処理装置の開発など、解決しなければいけな問題が多く残されています。

 

飼えなくなっても海に放流するのだけはやめて!

アクアショップに引き取ってもらってください

海に流すのだけはやめてください。

 

生態系の崩壊など多くの害が予想されます。

 

そもそも、あなたの水槽にいる海水魚は熱帯性のはず。(ショップや通販で購入してるなら)

 

日本の海は冷たいです。

 

季節回遊魚の記事でも書きましたが、彼らは、水温が高い時期に日本に流れてきて、水温が下がる時期に死んでしまいます。

 

それをあなたの手でやってしまうのはあまりにも残酷。

 

どうか海に放流しないでください。

 

★関連記事★

ムール貝は外来種だった!

まとめ

海水魚の外来種問題は調査できてない。

バラスト水からの異国の海域からの混入事例はある。

飼育出来なくなった生体はアクアショップに引き取ってもらおう。

 

ウブカタ
絶対に海に生体を流してはいけません。

 

 

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