記事公開日:2019.1.25最終更新日:2024.5.10

【生態図鑑】アオギスが東京湾から消えた理由

 

こんにちは。神奈川・横浜の海水水槽専門レンタル・メンテナンスのマリブのウブカタです。

 

かつて東京湾に生息していた魚・アオギス

 

貴方はご存知ですか?

 

水質汚染や埋立の影響で住処を失われてしまいました。そんなアオギスについてご案内します。

 

※画像の検索お願いします。普通のキス属です。

 

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アオギスとは?

アオギスはシロギスと並ぶキス族の魚です。

江戸時代に海ギス、川ギスと呼ばれた2種の魚、漁師さんだけでなく庶民にも愛されてました。

競って船釣りを楽しんだといいます。

 

海ギス=シロギス
川ギス=アオギス

 

アオギスは東京湾専住の魚

東京内湾のアオギスは、夏になると塩分の甘い湾奥の干潟で生活します。

そして内湾の深場で冬を越す東京内湾専住魚です。

 

干潟は、【納得】干潟(ひがた)に生き物が多い理由をどうぞご覧ください。

 

夏の生活の場である干潟の沖は、なだらかになった傾斜地で干潟になると数メートルの深さの浅場でした。

そこは内湾古来の魚介類の住処でもっとも代表的な生き物がハマグリでした。

 

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埋立や水質汚染によって住処を奪われた

アオギスは臆病な魚です。

物音、物影によって散ってしまって釣り餌に近寄ろうとしない性質があります。

 

だから浅場へ釣り舟を乗り入れての舟釣りには向きません。

物陰にすぐ散ってしまって釣り餌に近いようとしない性質があります。

 

だから船釣りには向きませんでした。

そこで生まれた釣り方が「脚立釣り」や「立ち込み釣り」といった江戸前独特の釣り方で、江戸時代の文化・文政期にこの姿が出現しているほどです。

 

昭和の高度成長期、東京内湾の干潟は工場立地のために急ピッチで埋め立てられました。

干潟を利用する水産生物の住処が奪われました。

 

アオギスが釣り魚では代表種です。

そして追い打ちをかけるように、湾岸や流入河川から汚染された排水が容赦なく東京内湾へ流れ込みました。

 

みるみるうちに東京内湾は富栄養化されました。

アオギスの姿が減りはじめた頃、ハマグリの姿も内湾から消えていきました。

 

消える速度は埋め立ての速度と比例しているようです。

 

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アオギス基本情報

※画像の検索お願いします。普通のキス属です。

名前 アオギス
分類 スズキ目・スズキ亜目・キス科・キス属
学名 Sillago parvisquamis Gill
生息 南日本・台湾
生息(現在) 現在、国内では瀬戸内海西端の周防灘のうちの大分県、山口県沿岸、また鹿児島県の一部にのみわずかに生息する
体長 30㎝(最大)
漢字 青鱚
生態 内湾性・浅海性が強く、干潟の発達した河口の汽水域に棲息する

 

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まとめ

東京湾にはかつてアオギスという魚がいた!

埋立や水質汚染によって住処を奪われてしまいました。

 

 

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