こんにちは。神奈川・横浜の海水水槽専門レンタル・メンテナンスのマリブのウブカタです。
海水水槽で比重が低いとどうなるの?具体的なデメリットはあるの?
こんな疑問はありませんか?
【結論】低比重の定義はないが、1.015付近から生体の調子が悪くなる(海水魚除く)
無脊椎動物(むせきついどうぶつ)・・・サンゴ・イソギンチャクなど
貝類・・・マガキガイ・シッタカガイなど様々な貝類
棘皮動物(きょくひどうぶつ)・・・ヒトデなど
甲殻類(こうかくるい)・・・エビ
上記の種類の調子が悪くなる傾向があります。
それでは、比重が低いことによる影響をわかりやすくご案内します!
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目次
比重 基本情報
比重とはなにか?
比重(ひじゅう)とは、ある物質の密度(単位体積当たり質量)と、基準となる標準物質の密度との比。
通常、固体及び液体については水、気体については、同温度、同圧力での空気を基準とする。
つまり、比重とは海水に溶け込んでいる成分量を指すということです。
塩分濃度とはなにか?
よく比重とごっちゃになってしまうのが、塩分濃度。
塩分濃度とは海水にどのくらい塩が溶け込んでいるかという値です。
天然海水の塩分濃度は、約30~35‰(パーミル)と言われています。
水槽飼育上、1ℓに対し30~35gの塩を溶かせば、自然と同じ塩分濃度になるという理屈です。
塩分濃度測定は大事ですが、比重を重視した測定のほうがわかりやすくおすすめです。
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比重が低い基準は?
マリブ的には、1.015付近は低比重(海水魚は問題なし)
先にお伝えしますが、1.015付近でも海水魚は死にません。
これは長年の経験で間違いなく言えます。
1.015付近で海水魚の飼育で困ったりはありません。
ただ・・・低比重ではあると思います。
何故かと言うと、海は広くそして繋がっていますよね。
水温25℃で1.021~1.030の間だといわれています。
1.021~1.030と間に空きがある理由は、大量に川の水が流れ込む場所もあれば、北アフリカの沿岸の湾内のように蒸発が激しい水域もあるからです。
それを踏まえれば、海水魚を安心して飼育する比重は、1.015付近が最低比重かなという結論です。
※マリブでは、1.018~1.023がベストだと考えてます。
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ただ、同じ1.015付近でも無脊椎動物・貝類・棘皮動物・甲殻類はこの比重は厳しい
無脊椎動物(むせきついどうぶつ)・・・サンゴ・イソギンチャクなどの
貝類・・・マガキガイ・シッタカガイなど様々な貝類
棘皮動物(きょくひどうぶつ)・・・ヒトデなど
甲殻類(こうかくるい)・・・エビ
上記の彼らは1.015付近では著しく調子を崩します。
サンゴ・イソギンチャクは下記でお伝えしますが、1.023~1.025付近が安全・安心です。
貝類・棘皮動物・甲殻類は海水魚の適正比重値と同じ1.018~1.023付近なら問題ありません。
サンゴ・イソギンチャクでは、1.015付近の比重であればポリプは閉じることがほとんどでそのまま根元が腐って死んでしまうケースが多いです。
貝類・棘皮動物・甲殻類では、1.015付近の比重であれば単純に動かなくなります。
ヒトデはひっくり返ってそのまま死んでしまうことがあります。
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1.010付近になると貝類・棘皮動物の死亡率が爆上がりする
1.010付近では貝類・棘皮動物の死亡率はわかりやすく上がります。(ほぼ汽水の比重値です)
ちなみにここまで低くするミスはないと思いますが、実は1.010付近だったというケースはまったく珍しくありません。
これは単純に比重計が狂っているからです。
明らかに調子が悪い・・・水換えもしてるし、水温も大丈夫、もちろん比重も・・・試しに違う比重計で計測したら比重が低かったというケースは誰にでも当てはまることです(私も過去に何度もありました)
比重計が狂っていないか確認しましょう。
こういうときのために2台あると便利です。
例えば、アナログ1台・デジタル1台などですね。
緊急事態の時にアイテムの有無で対処できることがアクアリウムでは非常に多いです。
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汽水は1.004~1.009
淡水と海水が混じる汽水(きすい)の比重は、1.004~1.009です。
当然、海水水槽で1.004~1.009まで下げてはいけません。
汽水魚は当然大丈夫ですが、海水魚などのシンプルな海洋生物は死にます。
過去にもどうにもうまく飼えない・・というお悩みの方はこのくらいの比重だったというケースは何件もありました。(比重計が狂ってた)
比重計の信頼度が試されるシーンですね。
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真水は1.000
真水(水道水)の比重は1.000です。
頭に入れときましょう。
海水水槽で適性の比重値
海水魚飼育の比重は1.018~1.023がベスト
マリブの長い経験上、結論はこうです。
海水魚飼育なら1.018~1.023の間ならOK。
サンゴ(イソギンチャク)飼育なら1.023~1.025でOK。
ハッキリ言ってこの範囲内なら全く問題ありません。
月に1度、事務所近くの江の島に水質測定に行ってます。
大体、1.022~1.023で一年中安定しています。
さすが海!このようなモデルを見ても問題ないことがわかると思います。
サンゴ水槽は要注意!1.023を下回るとポリプが開かなくなりがち
サンゴに関しては、1.023を下回ると調子を崩すことが多いです。
これは、自然の海では淡水域にサンゴは生息してませんから、純水に弱いからです。
サンゴ(イソギンチャク)飼育なら1.023~1.025で問題ありません。
海水魚だと感覚でできる部分もありますが、サンゴやイソギンチャクなどの無脊椎動物はしっかり計測しないと痛い目をみます。
使う比重計にも注意しよう
比重計はとても大切なパートナーです。
大きく分ければデジタル比重計とアナログ比重計の2つです。
それぞれの特徴を下記でご案内します。
デジタル比重計
価格は高いが、高精度で比重を計測することができる
デジタル比重計の使い方
(RedSea) シーウォーターリフレクトメーターの使い方です!(どのデジタル比重計も構造は同じなのでご安心を)
指にチョンと海水を付けます。
乗せます。
閉めて終了です。
覗いてください。
このように見えます。1.021くらいですね。
アナログ比重計
価格は安いが、比重値が正確に計測できてないことがある
アナログ比重計の使い方
(テトラ) ハイドロメーター(どのアナログ比重計も構造は同じなのでご安心を)
飼育水にそのまま入れます。
ヨイショっと。
これで終了です。
1.016くらいですね。
デジタル比重計もアナログ比重計も秒で計測できます。
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まとめ
海水水槽で比重が低いとどうなる?はいかがでしたか?
繰り返しますが、1.015付近では下記の種類は著しく調子を崩します。
無脊椎動物(むせきついどうぶつ)・・・サンゴ・イソギンチャクなど
貝類・・・マガキガイ・シッタカガイなど様々な貝類
棘皮動物(きょくひどうぶつ)・・・ヒトデなど
甲殻類(こうかくるい)・・・エビ
サンゴ・イソギンチャクなどの無脊椎動物は、1.023~1.025付近が安全・安心です。
貝類・棘皮動物・甲殻類は海水魚の適正比重値と同じ1.018~1.023付近なら問題ありません。
また、比重が狂うことは本当によくあることです。
比重さえ合わせてしまえば低比重による悪影響の波は回避できます。
是非、一度お考えください。
おすすめの比重計は、プロが選ぶおすすめ比重計9選!アナログ&デジタル&ガラス完全網羅!をご覧ください。
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