記事公開日:2018.5.5最終更新日:2024.5.9

【丸わかり】魚の”完全養殖”の仕組み!

 

こんにちは。神奈川・横浜の海水水槽専門レンタル・メンテナンスのマリブのウブカタです。

 

魚の完全養殖ってなに?

 

たまに夕方のニュースで魚の漁獲量関連でこの〖完全養殖の道はまだ確立されていません〗的なニュースが流れますよね。

 

この完全養殖とはなにか?をご案内します!

 

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完全養殖ってなに?

ますは従来の魚の養殖について理解しよう!

従来の養殖方法

 

天然の稚魚を採り、それにエサを与えて大きく育てて出荷する。

つまり、海から天然の稚魚を採取し、それを育てて出荷するということ。

 

簡単に言えば、稚魚から成魚になるまで飼っていたのです。

これでは当然ながら、※種苗(しゅびょう)の多い少ないは自然の成り行きに左右されます。

 

つまり、養殖業の不安定さに繋がっていたのです。

※種苗(しゅびょう)・・・農林産物だけでなく、水産物の繁殖・養殖などに用いられる卵・稚魚などのこと。

これが完全養殖の仕組みだ!

完全養殖

 

親魚から卵をとり稚魚を育て、その稚魚を親魚まで育成し、さらにもう一度卵をとるサイクル。

つまり、稚魚を親魚まで育ててその稚魚から卵をとるということ。

 

このサイクルの技術が確立されれば天然稚魚へ依存していた養殖業の不安定さを改善できます。

天然資源への影響を減少させることもできますし、優れた特性をもつ魚だけを育てることも可能になります。

完全養殖に成功している代表魚たち

 

・マダイ
・ヒラメ
・ブリ
・マサバ
・チョウザメ(意外!キャビアです)

 

クロマグロの完全養殖が確立したと話題になっていますが、まだ養殖用に大量の稚魚が生産されるまでに至っておりません。(あともうチョイでしょう!)

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完全養殖の苦難・・・養殖が難しい魚・・・それがウナギ・・・

やはりウナギの難易度は高すぎる・・・

需要と供給で言えば、完全に需要が勝るのがウナギでしょう。

 

ウナギはこれまですでに飼育した天然親ウナギを成熟させ、受精させて人工ふ化した仔魚(しぎょ)レプトケファルスからシラスウナギまで育てることは可能でした。

 

レプトケファルスは、【まとめ】謎と神秘のレプトケファルスの全情報!をどうぞご覧ください。

 

しかし!

 

その後、天然のシラスウナギのようにすくすく育ってくれない・飼育したものはオスばかりなどの理由で親ウナギにして産卵させるまでの技術が難しかったのです。

しかし、長年の研究が2010年3月に世界で初めて人工ウナギからのふ化仔魚を約24万尾得ることができ完全養殖技術が確立しました。

 

けれども、クロマグロ同様に養殖用種苗(しゅびょう)として大量に生産が可能になり一般に普及するまでには、まだ時間がかかるようです。

近年(2005年~2007年)の日本のウナギの需要は約10万トン。

 

そのうち2万トンが国産、8万トンが中国や韓国から輸入した養殖モノです。

さらに国産モノ2万トンの98%が養殖モノです。

 

つまり天然モノは2%程度の超激レアです。

ですから、僕たちが美味しく食べてるウナギはほとんどが養殖モノということです。

 

その養殖ウナギの種苗(しゅびょう)は、いまだに河川に上ってくる天然のシラスウナギに依存しているということです。

ウナギ・・・ミステリアスな存在に惹かれる・・・

 

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シラスウナギとは?

 

全長5~6㎝。体重0.2グラムほどの透明なウナギの稚魚。

日本では冬~春に沿岸の河川に上ってくる。

 

夜間に灯火(とうか)を利用して捕獲する。

 

近年、シラスウナギが激減しており、魚価はキロ当たり約150万円。

一尾当たりにすると300円ほどに高騰している。

 

 

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まとめ

親魚から卵をとり稚魚を育て、その稚魚を親魚まで育成し、さらにもう一度卵をとるサイクル。

つまり、稚魚を親魚まで育ててその稚魚から卵をとるということ。

 

 

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